ドラム式洗濯機は本当にお得か?
2010年頃から登場し、一躍家電業界の革命児のような人気を得たのが「ドラム式洗濯機」でした。
ドラム式洗濯機とは洗濯槽が従来製品のような縦置きではなく斜めに設置されているのが特長で、容器を傾けた状態で回転振動を与えることから水道料金を大きく削減することができるということが広告されました。
販売を開始した当初は便利な大型洗濯機として家族が多い一般家庭向けに数多く出荷をされたのですが、発売から10年程度が経過した現在においてはむしろ微減傾向が見られています。
確かにドラム式洗濯機は当初の触れ込みの通り一回あたりに使用される水道料金が少ないという利点はあったものの、斜めに傾けた状態で回転するという不自然な構造のためか「汚れが落ちにくい」「厚手の布が奥に入りこんでしまう」「買ってすぐに水漏れが起こった」というような感想が聞かれるようになりました。
特にニオイや汚れが多い洗濯物を扱う部活・クラブ活動中の男の子を持つ家庭からの評判が非常に悪く、水道料の節約以前に洗濯機としての基本性能に疑問があったようです。
もっとも洗濯機の機能を使いこなして洗う時間を長くしたりすすぎ回数を増やしたりすればある程度洗浄力を高めることはできるようですが、そうした面倒な手間をかけるくらいなら素直に縦型の洗濯機に買い直した方がよいというのが一般ユーザーの意見のようです。
乾燥機をできるだけ使わないことがポイント
最新式の洗濯機の中には、洗濯槽で乾燥を行うことができる機能を持ったものもあります。
ですが乾燥機能は非常に電力を使う機能であり、かつ洗濯槽と一体になっているものは専用の乾燥機と比較してかなり性能面で劣ります。
一般的な洗濯機と専用乾燥機で比較をしたとき、使用される電力量は約28倍という計算結果も出ており日常的に乾燥機を使用する場合年間の電気料金はかなり高額に跳ね上がることになります。
極力乾燥機を使わないようにするためには、室内の温かい場所を物干し場所にしたり、時間を決めて洗濯機を回すようにするといった工夫が必要になります。
急ぎの場合に備えて乾燥機を家庭に持っておくということもよいですが、可能な限り使用しないことが最大の節約であるということは意識しておくべきと言えます。
大型専用機で短時間に乾燥ができる便利なコインランドリーも住宅地には多く置かれているので、そうしたものを適時利用するといったようにしていく方がよいかもしれません。
細かい節約テクニックとしては、一度に洗濯機に入れる汚れ物の量を入れすぎないようにしつつ、できるだけ回す回数を減らすということがあります。
なので家族構成が変わるタイミングでは適切なサイズの洗濯機に買い直すことも考えてみてください。